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2024/11/22 15:20 |
古代ヨーロッパ好きにはオススメの一品。
紙の絵に惹かれて買ったのが、これ――榛名しおり原作『アレクサンドロス伝奇』。
タイトルのアレクサンドロスとは、世界史にも必ず登場する、かの有名なマケドニアの大王アレクサンドロス。でも主人公は、サラという名の少女。アレクサンドロスは、アレクスという通称名で登場します。初登場時はまだ王子。他にも、個性豊かな人々が登場し、心に抱えた葛藤や自身の運命に立ち向かいながら、戦乱の中を生き抜きます。
これは史実と虚実を織り交ぜた、壮大なスケールで描かれた物語で、舞台もテュロスやマケドニア、ロードス島、カルタゴ――と、次々に移り変わり、幼かった登場人物達もやがて大人へと成長していきます。

フェニキアの貿易都市テュロスで、幼い頃に奴隷の身分から娼窟に買われた少女サラは、客をとらねばならない年齢に成長したものの、同じ街で暮らす少年ハミルに、淡い恋心を抱いていた。その頃、テュロスへと降り立った異国の男リュシアスはサラと出会うが――

……というところから物語は始まります。本当に、物語の展開場所となる範囲が物凄く広くて、登場人物一人一人に深みのあるドラマがあり、読んでいて作者の筆力に圧倒されます。
この小説と出会ったのは中学生か高校生くらいの頃で、善人だからといって決して生易しくはない現実の厳しさと、その逆境に立ち向かいながら成長していく登場人物の波瀾万丈な生き様が描かれ、いつの間にか読者自身もそのドラマに引き込まれていくような牽引力があります。めちゃくちゃハマりました。この小説への私の愛は尋常ではありません。この『アレクサンドロス伝奇』シリーズ(全七巻)を皮切りに、榛名しおり先生の小説を読み漁りまくってしまいました。他の作品もめちゃくちゃ好きです。
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2006/10/02 22:36 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)

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