逆に白龍の神子(確か春日望美って名前だったな)が十二国へ流されたら。
望美「…あれ? ここは」
桂桂「お姉ちゃ~ん」
望美「あ、桂桂」
これじゃ駄目だ。
普通に蘭玉じゃん。(あ、陽子が喜びそうだ)
違う違う。望美が景王だって設定で。
景麒「主上。朝議のお時間で…………主上?」
望美「(金髪!?)大変! 先生に鬼の仲間がいるって教えなきゃ…!!」
景麒「私は鬼などではない。勘違いされるな」
常に冷静沈着な景麒。
(何故か)王気を感じたので。
景麒「主上。じきに朝議ですが、いかがなさいますか」
望美「ちょ、朝議って…?」
景麒「(イラッ)午前中に執り行われる会議のことです」
望美「えっと…あの、今日は欠席ってことで…」
景麒「(イライラッ)…分かりました。では、諸官にもそのようにお伝えしておきます」
やっぱり王には逆らえない景麒。
望美「…ここ、本当に何処なんだろう…時空跳躍、失敗しちゃったかな…」
祥瓊「陽子ぉ~景麒から聞いたわよ。朝議サボっちゃったんだって?」
望美「え…その声は、朔…!?」
祥瓊「は?」
陽子と同じミスをするだろうな、と。
望美「朔!よかった、朔! なんか時空跳躍ばっかりしてたら知らない所に来ちゃって、物凄く不安だったの!!」
祥瓊「え…あの…陽子、よね? 瞳の色は翠色だし…髪は…なんかちょっと桃色っぽくなったような気がしないでもないけど、一応赤系だし…でも、なんか違うような…」
望美「え? 何言ってるの? 私は私だよぉ~」
祥瓊「…本物の陽子なら、剣を扱える筈よ。ほら、ここにある剣で剣技を見せて!」
望美「…花断ちをすれば良いのかな? えいっ!!」
しゅっ
祥瓊「凄い…やっぱり陽子だわ…」
え、祥瓊って天然ボケですか。
で、尚隆と六太が遊びに来た。
尚隆「陽子、久しぶりだな。ん? ちょっと見ないうちにかなり雰囲気が変わったな」
望美「え、あの…」
六太「あのなぁ、尚隆。女ってのは、短い間にもどんどん変化するもんなんだぜ」
尚隆「ふっ。お前がそんなことを言うとは思ってもいなかった」
六太「何だよ。だてに500年も生きちゃいねえぞ、俺だって」
500年も生きていた雁国の主従。いい加減にボケてきたんでしょうか。
望美「(この男の子、乱馬っぽい)」
『らんま1/2』とか意外と観ていそうだな、と。
望美「(それにあのお兄さん、何となく将臣くんと似ているかも。雰囲気とか)」
と、私は思ったんですが、どうでしょう。
六太「陽子。今日は楽俊を連れてきたぜ」
楽俊「陽子ぉ~」
望美「はっ…!? 怨霊!?」
楽俊、危うし。
そこへ現れたのは、通りすがり(ありえねえ)の犬狼真君。
更夜「――待て」
望美「そ、その声は…先生!! リズ先生!」
もうこれくらいが限界だ。