主従関係って、良いですよね。なんかドキドキしちゃいます。
私が今までときめいた主従関係は、『十二国記』と『銀河英雄伝説』と『ファイアーエムブレム』と『吸血姫美夕』くらいかな。『百鬼夜行抄』の主従関係(律と尾黒・尾白)も可愛いけど、ときめきは…しなかったな…。
『十二国記』には、主従がたっくさん登場しますね。主従小説ですよ。
王と麒麟の主従だけを見ても、いっぱいですよ。雁国の尚隆&六太の悪友みたいな主従関係も良いし、慶国の陽子と景麒みたいな常に緊迫している主従関係も良いし、戴国の驍宗と泰麒の親子みたいな主従関係も良い。麒麟と使令の関係も良いよね。
人語を解する妖魔が家来ってのは素敵だ。
あと、各国の王と臣下の関係もグッド。国ごとに違っているところがまた魅力。雁国みたいに、家来が放浪癖のある主を追いかけ回すという日常も楽しめそうだし、慶国みたいに、未熟者の王を家臣一同が家族のようにして支えるというのも良い。
様々な主従関係を楽しめるというのも、『十二国記』の魅力の一つですよね。
様々な主従関係を楽しめるといえば、『銀河英雄伝説』。こればアニメしか観ていないから、ちょっとうろ覚えなんだけど…。
ラインハルトを主と仰ぐ二人の従者・キルヒアイスとオーベルシュタイン。どちらもラインハルトの片腕的存在だけど、ラインハルトの親友でもあったキルヒアイスと、あくまでも皇帝としてのラインハルトに仕えているオーベルシュタインの違いは大きい。けれど、どちらもラインハルトの為に生涯を捧げたわけで、オーベルシュタインのことは嫌いだったけど、その最期には感動したタミであります。
ラインハルトは皇帝だから、他にも家来はたくさんいます。どの人もラインハルトに忠実で、しかも一人一人しっかりとした個性やドラマがある。あたかも大河ドラマを観ているような錯覚を覚えてしまう。改めて作者の筆力に驚嘆します。
ミッターマイヤーとロイエンタールの関係も好きだな。あれは主従関係じゃなくて、あくまでもお互いが最大の理解者である親友同士といった関係なんだけど、ラインハルトとは揺るぎない主従関係によって結ばれているわけで。
死の間際、ラインハルトが、かつての自分とキルヒアイスのような揺るぎない友情を、自分の息子とミッターマイヤーの息子(本当はロイエンタールの息子)に望んだのも、主従関係である前に親友であるという強い絆を後世の為にも願っていたわけで…。
改めて「主従関係とは何ぞや?」「ただ単に仕えるだけで良いものなのか?」ということを考えさせられますね。様々な主従関係を登場させた『十二国記』以上に、主従という関係に哲学のようなものを盛り込んだ作品だと思います。
『ファイアーエムブレム』は、『紋章の謎』と『聖戦の系譜』をプレイしました。
前者は…かなりうろ覚えですが、これも主従がたくさん登場しますね。
主人公マルスは、アリティアの王子。王子なんですけれど、アカネイアの属国(悪い意味で捉えられちゃうかな。もしくは衛星国…?)なんで、アカネイアの王女(後、王妃)ニーナの従者的身分なんですよね。ニーナをリーダーとして敵と戦うわけです。
アカネイアは聖王国で、たくさんの国を従えています。プレイ当時、「何でマルスは王子なのにニーナを敬うんだ?」と疑問に思っていたのですが、この世界ではそういうことらしいです。国にも位があって、アカネイアがそのトップに立っている。だからこそマルスは王子とはいえニーナに敬意を払う、と。まぁ、未だにちょっと理解しきれていないところもあるんですが、そういうことなんでしょう。
後者も、同様ですね。一番偉いのはグランベルという国。その中に、シアルフィやらユングヴィやらがあるわけで。前編の主人公は、シアルフィ公国の公子シグルドで、グランベルの王様に仕えている形になるわけです。
何かと複雑なお話でしたねー。なんせゲームを買った当時まだ小学生だったんで、難しすぎて分からないこともあった。まぁ、『聖戦の系譜』は最近もプレイしたからちゃんと理解していますが。
でも、王女を守る騎士(王女とは、『紋章の謎』ではニーナのこと、『聖戦の系譜』ではディアドラのこと)といった構図には憧れましたね。うん、凄くドキドキした。『聖戦の系譜』は、別の意味でもドキドキしたけど。凄く焦ったけど。(だってディアドラの夫は…)
ハイ来た。『吸血姫美夕』。
これは漫画を途中までしか読んでいないわけだけど。吸血姫として生きる美夕と、彼女に血を吸われて従者となった神魔(人の形をした妖怪みたいなものだよ)のラヴァ(西洋出身)の物語。
ご主人様が見目麗しい少女吸血鬼で、従者が普段は仮面によって素顔を覆い隠している上黒ずくめであるが実は美青年という主従関係。これに萌えないヤツはいない。
ラヴァが美夕に従うのは、彼女に血を吸われたから。けれど、魔手術(あ、違ったっけ。これは幽白だっけ)によって本来の神魔に戻ったものの、結局ラヴァは再び美夕と共に生きていく道を選ぶ。それは、美夕の悲しみも何もかもを知り尽くしてしまっているから――。
……なんか欲しいな。こういう従者。強いし。色男だし。あー餓えてるなー私。