東京――普段と変わらない夏を過ごそうとしていた20歳のタカヒロのもとへ、故郷・白ヶ浜の消印の付いたハガキが届く。その筆跡は、間違いなく過去の自分――けれど、何故かその頃の記憶がない……! 失われた記憶を求め、帰郷を決意したタカヒロの夏は、一変する。八年前の神隠し、徐福伝説、不老不死の泉、そして大切だった筈なのに何故か思い出せない「誰か」の面影――八年ぶりに白ヶ浜へと帰ったタカヒロは、昔一緒に中学時代を過ごし、同じく八年前の記憶を失って白ヶ浜を追われた白中探険部の仲間達と再会する。やがて、彼らは衝撃の真相へと辿り着くのだが――。
以前ハマったPS2『白中探険部』を、久々にプレイしました。主人公の行動を選択しながら進めるゲームで、会話による現代パートとアニメーションによる回想パートがあり、「現在」と「過去」との交錯を経ながら物語は展開します。
エンディングがたくさんあり(バッドエンディング盛り沢山)、選択肢によってはストーリーが全く関係ない方向へ行ってしまうこともあります(いきなりミスコンを開催しだしたり)。勿論トゥルーエンディングの他にもグッドエンディングが幾つもあったりするので、主人公タカヒロの夏を、様々な視点から楽しむことができます。
私は好きだなー、このゲーム。操作しやすいし、物語の内容も私好みだし。日本に伝わった中国の神話を題材としていて、八卦が絡んでくるものだから謎解きは難しいですが(とは言っても、選択肢さえ間違わなければ仲間が勝手に謎解きをしてくれるのだが)、それほど難しいストーリーではなく、海水浴やら秘密基地やらタイムカプセルやらで夏休みを満喫することができるので、全く気負うことなく楽しめました。
事件を解決せず遊び回るのも良いですが、ちゃんと謎解きをしないと可哀想な人がいるので、今回は真面目にプレイしました。
遊びたい欲求を必死で我慢して、主人公達の失われた記憶をひたすら追い求め、やがて明らかにされていく真実……。
トゥルーエンディングは、何だか早急すぎる展開で、無理矢理っぽい気もしないでもありませんでしたが、全員がハッピーエンドを迎えられて本当によかったです。恐らく彼らはこれから先もさらに大変でしょうが、友情という堅固な絆と、夢を追い求める情熱とがあるので、無事に乗り越えていけるでしょう。
かつてある秘密を共有した白中探険部のメンバーに、彼らの過去とは全く無縁であるタカヒロの友達・彩佳が現代編で新たに加わったのは、何だか運命を感じさせます。実際、彩佳がいなければ謎は解けなかったわけで、八年前は失敗した儀式を成功させる為にも、彼女の存在は必要不可欠だった。人ならざる力を貸し与える代償として試練を与えられ、互いを強く信じ合う想いにより乗り越えたからこその結果でしょう。
友情、青春、初恋――かつて失い、再び取り戻したものは、なにも記憶だけではなかった。実は結構壮大なテーマの物語なのだと私は思います。
『白中探険部』のエンディングは既に制覇しているのですが、イベントCGのアルバムが揃わない――。
あと3つだけなんですけどね。
分からない……どうすりゃいいんだ!?
達成率は、何とか90%代まで届いたんですけど……。