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2024/11/22 15:17 |
アレクス
○アレクス
本名はアレクサンドロス。マケドニア王の嫡子で、リュシアスの異母弟。後の大王。

この人も好きです。

この人のポジションは、『天は赤い河のほとり』のジュダと酷似しています。王位継承権の持ち主で、母から溺愛され、母の陰謀によって大好きな兄が陥れられるものの、本人にはそうした欲はなく、本当は心優しい――性格は違いますけどね。性格は『遥かなる時空の中で3』の義経さんです(あ、双方ともに実在の人物ですね。ジャンルは違いすぎですが)。
自分の責務に忠実で、実直で、だからこそ鈍感。自分の気持ちに素直になれず、大好きな兄が可愛がるサラという異国の少女に嫉妬心を抱き、やがてサラに惹かれていくものの、どうしてもサラとは口論ばかりになってしまいます。
しかししだいに成長していき、あるときアレクスはサラと共に平凡に暮らすことを夢見ます。しかし彼には、王者となる運命が待ち構えていたのでした。そう、彼は初めからサラとは相容れない存在。最終的には、愛するサラや親友ハミルと敵対し、テュロスを殲滅させます。歴史とは、非情なものなんですね……。
アレクスの母オリムピアスが怖いです。息子を王位につける為ならば手段を選ばないという冷酷な女性ですから。後にカシモフに誘惑されますが、そのポジションは『後宮小説』の琴皇太后と似ていますねー。まぁ、琴皇太后より遥かに活動的で執念深いですが。リュシアスには個人的恨みもあるしね。
王者になる為だけに生まれ、王者としてしか生きていけない運命を背負うアレクス。歴史上では一応勝者ということになるでしょうが、『アレクサンドロス伝奇』の中では敗者だと思います。サラやハミルとは違い、自分自身の運命に屈してしまったという点で。だからこそアレクスだけが、大切な人を喪失しても尚一人だけ生き延び、戦争を繰り返していく……。
もし彼がハミルのように自由だったら、もし彼がサラのように正直に生きて生けたら――と、考えざるを得ません。
それにしても、ハミルとアレクスの関係は危険極まりないですね。立場上、二人は敵同士ということになっていますから。本来ならば一触即発ですよ。しかし、二人は友情を育みます。恋敵だからといって争うことは一切ありません。唯一心を許せる友なのです(だからこそアレクスはハミルにとんでもない質問をするのだが)。
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2006/10/02 22:43 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)

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