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2024/11/22 21:49 |
頑丘
頑丘
柳国出身の猟尸師。珠晶が昇山のときに剛氏として雇われ、登極に立ち会う。

頑丘――素敵なオジサンだよなぁ。
名前の通り、頑固なオジサン。けれど彼が頑固なのは、黄朱の民という立場だからこそ。本当は心の優しい人なのです。(『図南の翼』の冒頭部分でも、そうした優しさを垣間見せてくれました…)
珠晶に雇われた後も、とりあえず任務を遂行しながら、珠晶に現実の厳しさを教え込んでいきます。しかし、珠晶は子供。大人の理屈は通用しません。しかもとても聡い子だから、さすがの頑丘もたじたじ。頑丘にとって、珠晶は初めて見るタイプの子供だったのです。
頑丘と珠晶の組み合わせも好き。「危険を感じたら、仲間であっても見捨てるのが当たり前」という常識を持っていた頑丘と、「危険を感じても、仲間なら見捨てることなく助けたい」という考えを持った珠晶。全く正反対の二人で、それ故に言い争いが耐えず、遂に黄海の中で別行動をとってしまいますが、実は彼らは互いに率直に意見を言い合える良き相棒だったわけです。
物語の後半部分で、頑丘が珠晶を助けようとして重傷を負い、二人が初めて互いに優しい言葉をかけ合う様は、感動しました。そのときの珠晶は、物語が始まって以来初めて子供らしさを見せます。他の大人達には決して見せられない子供らしい不安を、珠晶は頑丘の前でなら見せても良いのだと、安堵したわけです。
強い絆を感じます。両極端の性格を持っているからこそ、互いに信頼し合い、支え合える。それに利広というのほほんとした、しかし洞察力の鋭いキャラを組み合わせて、とってもナイスなトリオです。
利広は、供王登極後もしばしば恭国を訪れているようですが(『帰山』より)、頑丘はどうなのでしょう。黄海で交わした約束通り、珠晶の臣となって支えているのでしょうか。
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2006/10/02 22:23 | Comments(0) | TrackBack() | 十二国記

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