ハイ。今日は幼馴染というポジションについて、いろいろ考えたいと思います。『なんて素敵にジャパネスク』を久々に読んで、再びハマってしまったのでその話題で行きます。
皆さんは、幼馴染と聞いて誰を思い出しますか?あ、勿論実在の幼馴染ではなく、まぁいわゆる漫画やら小説やらに登場する幼馴染キャラのことですけれどね。
私が思い出すのは――吉野君、上杉兄弟、将臣くん、クリリン、ギルバート、白中探検部メンバー、次元くらいかな。今思いつく限りでは。
吉野君は、『なんて素敵にジャパネスク』の登場キャラ。お坊さんですね。つまり頭ツルッツル☆です。でもマジで格好良いんですよ!!超美形なお坊さんなんです。どんな女性でも一目でコロリと落ちちゃうほどの美貌の持ち主(私も落ちた)。それでいて性格は冷静沈着で、冷酷。おまけに謎めいたキャラですね。悲しみのあまりさらなる悲劇を引き起こしちゃったという可哀想な人でもあり、どうしても嫌いになれません。っていうかめちゃくちゃ好きです。
幼い頃の思い出が涙を誘いますよね。四季折々の美しい姿を見せる吉野の自然に囲まれて、初恋の姫君と共に無邪気に遊び回っていた幼き日々――あの日々があったからこそ、これから先どのような悲しみにも耐えていける、生きていける――主人公・瑠璃姫との、愛情も友情も越えた魂の領域での強い絆を感じさせられます。
結局、吉野君が生き延びたのかどうかは、物語の中では描かれていません。彼の生死については謎に包まれているのです。けれども瑠璃姫は信じている。彼が生きていることを。そしてやがて彼が再び自分の前に現れることを。私も信じています。
瑠璃姫が高彬と結婚して、幸福な家庭を築いて、子供を生んで、その子供が孫を生んで、年老いて穏やかな生活を送っていたところへ、ある日突然吉野君が現れ、幼き日々を互いに懐かしみ合う――私はそう思っています。それが一番理想的だなーっと。
幼い頃結婚の約束をしたほど仲睦まじかった瑠璃姫と吉野君ですが、二人は結婚するような関係ではないな、と。結婚しなくても既に心は結ばれていて、どれほど遠く離れた場所にいても心は一つ。たとえ相手が他の人と結婚しても、それを悔やんだり憎んだりするのではなく、自分自身のことのように祝福する――そう、二人はソウルメイトなのです。二人にとっての幸せとは、二人が平穏に生きていること以外の何ものでもないんですから。
そういう関係って良いなーって思います。
上杉兄弟――言うまでもなく某野球漫画に登場する双子の兄弟・達也と和也です。漫画は読んだことないのですが、アニメなら少し観ました。面白いですよねー。独特の雰囲気があって。
そして、双子の片割れ・和也の死――最初から死ぬと分かっていたのに、その話はあまりに切なくて悲しい。夢に向かってひたすら突き進み、その夢の実現を目前にして世を去った和也。しかも死因は確か子供を庇っての交通事故だったと思います。あ、そういや幽白でもそうだったな。ただ、幽助と違って、和也は蘇りはしませんでしたが。(和也には霊界探偵は務まらんだろうな)
そして、亡き和也に代わって甲子園出場という夢に挑戦する決意をしたのが、双子の兄・達也。それまであらゆることに無気力で、いかにもB型的な雰囲気を漂わせていた彼ですが、弟の死をキッカケに生き方を大きく変えます。元々、達也は野球が大好きで、高校に入学したときも野球部に入ろうと思っていたのですが、弟・和也に気を遣い、結局野球部入部を断念。しかし実は、野球部のエースである和也以上の資質を持つ天才野球少年だったのです。
皮肉にも、和也の死が達也の才能を開花させることになったんですよね。そして、達也と南を結びつけることにも。
つまり和也がいた所為で達也と南はお互いの気持ちを隠していたわけで、達也も野球ができなかった――と。んだよ和也は要するに邪魔者だったのかよと言われれば頷かざるを得ませんが、その和也自身の同情に値する人物。だって夢実現を目前に死んじゃったんですよ。なんて可哀想な和也…おまけに南を達也にとられちゃうし…。
幼馴染の南ちゃんは、あらゆるジャンルで完璧を誇る才女として描かれていますが、ああいうタイプ、私は嫌いです。だって、「南、怒っちゃうぞ」とか平気で言うんですよ。こっちが怒るわコルァァァッッ!!完璧だからってふざけんじゃねーぞ。完璧なんてのは普通ありえねえからな。っていうか、完璧な人間がモテると思ったら勘違いだぞ。ちょっと駄目な人間の方がモテるのが世の常なんだ。つまり南。幼馴染という立場上、達也を真に理解し打ち解けられるのはお前だけだから、達也はお前を好きになったわけだが、もし幼馴染でなければ選ばれなかった。そうだ、そうに決まっている。
つまり私は南ちゃんが嫌いなわけです。
一番言いたかったのはそれ。
将臣くんは…まぁ、あれですよ。某ネオロマンスゲームの登場キャラ。もう彼については何度も語ったから省きますけど…やっぱ幼馴染というポジションは美味しいな、と改めて実感させられるキャラだったな。
ちなみに、ゲームに登場する男性キャラの中で、一番主人公に相応しいと思うのは彼です。ハイ。
次はクリリン。
クリリンのことか――!!
フリーザに殺されたときは、衝撃的でした。そして興奮した。悟空がスーパーサイヤ人として目覚めたから。(今思うと、あのときが一番強かったと思うよ、彼は)
悟空の親友であり幼馴染であり兄弟弟子でもあるクリリン。一度聞いたら忘れられない強烈な印象を持つ名前だと思います。娘の名前はマロンだし。きっと栗神様を祀る一族の血を引いているんだよ!!(何だ栗神様って)
ウィキペディアを見て驚いた。なんとクリリンの為だけのページが存在するのね。さすが日本が外国に誇れる永遠の名作。国民的ヒーロー。同じ地球人でもヤムチャや天津飯とは比べ物にならないほどの重要なポジション。鼻がないのに、超美人(でもサイボーグ)な奥さんを娶った。恐らく奥さんの尻に敷かれているだろうが幸福な生活を送っているに違いない。
そんな彼です。
ギルバートってのは、『赤毛のアン』のギルバート。『赤毛のアン』は名作中の名作ですね。大好きです。DVDも持っています。あれは一生に一度は観ないといけないと思えるくらい感動する。
幼馴染で主人公の喧嘩相手という美味しすぎるポジション。子供の頃からお互い憎まれ口を叩いて、けれど本当は好き合っていて、でも恥ずかしくてその想いをなかなか口に出せない――そういうタイプの幼馴染としては先駆者ではないかと思います。
アンもギルバートも負けず嫌いで、おまけに優秀。互いに競い合い、結果念願の奨学金をゲット。でもアンは、子供の頃ギルバートに赤い髪をにんじんのようだとからかわれて以来、しぶとく彼を恨んでいます。でもその恨みこそが愛ゆえのものだったとは、さすがの天才アンも気付いていなかったのでした。
アンはそんなんだったけど、ギルバートがアンのこと好きなのは最初からバレバレだったよね。嫌らしいくらいにアンを物陰からじーっと見ていたし、待ち伏せするし。……あれ?ストーカー?(そんなこと言っちゃいけません / 笑)
でも最終的には和解して、結婚してくれたので嬉しかったです。うん、まるで自分のことのように喜べた。『赤毛のアン』って、本当に不思議な作品なんです。まるで自分がアンの友達みたいな感覚になって、アンが成長する度に嬉しくなるんです。
私はこれからも『赤毛のアン』を愛し続けます。ギルバートのことも好きです。ただ、彼の言動は何処となく『耳を○ませば』の聖司くんを彷彿とさせますが――。(勿論彼のことも嫌いではありませんけどね)
白中探険部のメンバーってのは、『白中探険部』っていうゲームの登場キャラね。全員が幼馴染で、強い絆によって結ばれています。メンバーは、熱血少年・タカヒロ(主人公)、アキバ系オタク(笑)・しんちゃん、看護婦を目指すしっかり者の部長・マリア、ブラジル留学を志したサッカー少年・ジョージ、お調子者・スケやん、そしてある病気を抱えた転校生・ユカ――。
中学時代の夏、彼らはユカの身を蝕む不治の病から彼女を救う為、伝説の「泉」を探します。けれどある失敗が、彼らからひと夏の記憶を奪い、ユカの存在を消し去り、全員が町から追い出されることに。
けれどそれから8年後、奇妙なハガキに導かれて故郷・白浜に再び帰り、再会した彼らは、失われた記憶と最後のメンバーを求め、あらゆる謎を解き明かしていきます。蓬莱伝説、八卦、ヤタカラス、そして「泉」の謎――。
手と手を取り合い、共に試練を歩む様には感動しました。やっぱ仲間って良いなーって。同じ過去、同じ苦しみ、同じ喪失を味わった仲だからこそ、互いを真に理解し、励まし合い、支え合える。そういう関係ってとても素晴らしいと思います。
ストーリーは私好みだったな。前に日記でも書いたけど、八卦絡みで。そういう謎解きって好き。
目指せ100%クリア!!――なんですけど、90%代で止まっています。が、頑張ってクリアしなきゃ…。
知らない人が多いんじゃないかな。次元はルパンの幼馴染なんだってよ。しかも妹がいたとか。その妹を人質にされて、ルパンと敵対したこともあったんだって。でもやっぱ幼馴染だからね。倒すことができなかったわけだ。
ルパンと次元の関係も好きだなぁ。お互いを真に理解して信頼しているって感じで。
今日は、『なんて素敵にジャパネスク』という漫画について語りたいと思います。
『なんて素敵にジャパネスク』は私の大好きな漫画です。「時は平安。大納言家の瑠璃姫は、かなりお転婆なお姫様。幼い頃の初恋を引き摺って、どのような殿方も相手にしない。おかげで、父・大納言は娘の行く末を案じるあまり、謀り事を行ない――」ってところから物語は始まります。平安時代の物語ですが、全然古臭さを感じさせないお話です。
主人公は、大納言家の姫君・瑠璃。彼女はかなり面白いキャラですよ。貴族のお姫様でありながら、十二単を纏ったまま邸中を走り回ったり、物を振り回したり、暴れ回ったり。相手の身分も気にせず、自分の気持ちに素直に生きる。いわゆる現代風な女性ですね。気性が激しくて、負けず嫌いで、でも正義感と責任感が強くて、おまえに男顔負けの度胸と知恵の持ち主。たとえ相手が今上帝であろうと容赦はしない。とても心の優しいお姫様です。
そんな瑠璃姫ですが、初恋の思い出をずっと胸に秘めているという乙女チックな一面もあります。幼い頃、家庭の事情で親元を離れ、吉野で暮らす祖母の家に預けられていたんですが、その頃知り合ったのが、瑠璃姫より少し年上くらいの大変見目麗しい少年。身分を憚って名を明かせない彼を、瑠璃姫は吉野で知り合ったから吉野君と呼ぶことにし、四季折々の美しい姿を見せる吉野の大自然の中で、夢のように儚く輝いた日々を共に送るのでした。けれど、吉野君は瑠璃姫の知らない間に病で急死。続いて祖母も死んで、瑠璃姫は泣く泣く京へと帰り、今に至る――と。
そんな瑠璃姫を慰めたのが、瑠璃の弟・融の親友である左大臣家の末っ子・高彬。泣きじゃくる瑠璃姫に、高彬はずっと傍にいると約束して励ますのですが、瑠璃姫は薄情にもその約束を忘れてしまうのでした。とにかく明るさと前向きさがとりえの彼女ですから、いつまでもくよくよと悲しんでいるわけにもいかず、高彬や融をいつも泣かせてばかりというガキ大将的な幼少期を過ごします。
そしてやがて16歳のお年頃な女の子へと成長した瑠璃姫ですが、幼い頃の初恋の思い出を引き摺って、一生独身であることを誓います。名門のお姫様なので瑠璃姫のもとにはひっきりなしにたくさんの貴公子から恋文が届くのですが、瑠璃姫はそれらを全部無視。おかげで恋文の数はめっきり減り、「瑠璃姫は脳の病にかかっている」という噂まで流れる始末。父の大納言は娘の行く末を案じ、どっかの貴公子を使って既成事実を作り、結婚せざるを得ない状況にしちゃおうと画策します。まったく、とんでもない親父です。
そんな父の陰謀に気付いて激怒する瑠璃姫ですが、逃げる途中でその貴公子とばったり遭遇し、大ピンチ!!そこへ颯爽と現れたのが、将来を有望視されているほどの優秀な青年へと成長した高彬(ちなみに、瑠璃より一つ年下)。彼の機転で難を逃れた瑠璃姫ですが、高彬から幼い頃交わした約束のことを聞き、何のことやらと首を傾げます。高彬は、実は幼い頃の約束を果たす為、出世をして瑠璃姫の相手として相応しくなろうと頑張っていたのです。しかし肝心の瑠璃姫は約束を綺麗さっぱり忘れていました。そこが瑠璃姫の可愛いところなんですけどね。
大好きな瑠璃姫の為、健気に努力してきた高彬。その彼から告白され、初恋の吉野君への想いを貫こうとしていた筈の瑠璃姫の心はときめきます。やがて二人は婚約するのですが、そう簡単に事が進まないのが瑠璃の運命。朝廷を揺るがす大陰謀に巻き込まれ、二人はなかなか結婚することができません。そればかりか、瑠璃姫はひょんなことから身分を隠して、親王を陥れようと目論む右大臣一派の邸へ潜入捜査をしたり、命を狙われたりと大忙し。とにもかくにも、瑠璃姫の活躍によって右大臣一派の陰謀を明るみにされ、親王(実は親王も身分を隠し、雑色の鷹男として捜査していた)の命も守られたわけです。
これで問題が解決され、今度こそ無事に高彬と結婚できると思った矢先に、瑠璃姫を襲った悲劇――なんと大納言邸が放火されてしまったのです。しかもそれは瑠璃姫の命を狙ったもの。運良く助かったものの、さすがの瑠璃姫は傷心してしまいます。
(この辺からの話が、私は特に好きですね。)
邸が燃えてしまったのは自分の所為だ、と傷つく瑠璃姫。しかしいつまでも嘆き悲しむような彼女ではありません。彼女は逆境にめげず、何としても犯人を捕まえようと決意します。そのような彼女の前に、現れた、一人の見目麗しい青年僧――唯恵。なんと彼こそが犯人だったのです!!火事で死んでしまった人達の敵討ちをしようとする瑠璃姫ですが、相手は僧とはいえ男。勝ち目はありません。しかし、唯恵は何故か瑠璃姫を抱き寄せ、ある言葉を呟きます。
「いつかわたしが都に呼ばれ、官位を授かることができたら、お迎えに行ってもいいですか……」
それは、幼い頃吉野で出会った少年が、瑠璃に言った言葉。なんと美僧の正体は、死んだ筈の吉野君だったのです。
数奇な運命に翻弄された吉野君。彼はただ初恋の姫君と共に美しい吉野で暮らすことを夢見ていただけなのに、とある陰謀に巻き込まれ、瑠璃姫と生き別れてしまったのです。やがて吉野君の正体や何故自分を殺そうとしたかなどの理由を知った瑠璃姫は、吉野君の深い悲しみを理解し、帝を殺そうと画策する彼を何としても阻止しようとします。瑠璃は吉野君のことを大切に思っていたから――好きとか嫌いとか、そういう感情ではなく、本当にかけがえのない存在だったから――しかし運命はまたもや二人を引き離します。吉野君は瑠璃姫の前から姿を消し、唯恵は死んだという噂が都中を飛び交います。それでも瑠璃姫は、思い出の地・吉野で、吉野君が再び現れるのを待ちながら、傷を癒すのでした――。
勿論、物語はここでは終わりません。トラブルメイカーな瑠璃姫ですから、その後またもや事件に巻き込まれ、周囲の人々をも翻弄するのですが、とにかく吉野編は凄く切なくて、瑠璃姫と吉野君の強い絆を感じました。(その絆の前では、高彬は出る幕などない)
幼馴染っていうと、やっぱり物語の中ではかなり美味しいポジションだと思うですが、『なんて素敵なジャパネスク』では決して結ばれず、けれども心はいつも一緒という絆を見せつけられました。互いの幸福を願い、どんなに遠く離れた場所にいても、互いを想い合う――たとえ相手が他の人と結婚しても、その気持ちはいつまでもいつまでも変わらない。瑠璃と吉野君は恋愛感情などではなく魂の領域で固く結ばれていて、それが揺らぐことは決してありえない。
悲しみのあまりさらなる悲劇を生み出してしまった吉野君の境遇は、あまりにも哀れで、涙を誘います。そして、そのような彼を果敢にも救い出そうと自分自身をも犠牲にしかけた瑠璃の健気さにも、泣いちゃいます。
炎上する寺の中、時を超えて再会した二人の胸に浮かんだものとは、一体何だったのか――。
幼い頃の美しい吉野での思い出があるからこそ、生きていける。それこそが二人の絆であり、宝物――。
次々と難事件を解決する瑠璃姫は本当に素直で、頭が良くて、そして誰よりも女の子らしくて、とても愛着の持てるキャラクターです。もしかしたら、今まで読んだ小説やら漫画やらの女キャラの中で、一番好きなタイプの女の子なのかもしれません。瑠璃のような強さがあれば、と思うことはしょっちゅうです。
買って絶対に後悔することのない漫画だと思いますよ。本当に面白い。ただ、私個人の意見としては連載中の人妻編はちょっと微妙ですが。(やっぱ結婚前の話が好きです)
バイクに乗ったら、いつも必ず歌を口ずさみます。以前は『オペラ座の怪人』サントラ収録曲(ファントムファンだから)、『砂の果実』(ストーカー演じる渡部さんにハマったから)、『月迷風影』(十二国記にハマったから)。
そして今は、
電光石火の恋
満月の雫は媚薬
霧雨の繭の中で
主従関係って、良いですよね。なんかドキドキしちゃいます。
私が今までときめいた主従関係は、『十二国記』と『銀河英雄伝説』と『ファイアーエムブレム』と『吸血姫美夕』くらいかな。『百鬼夜行抄』の主従関係(律と尾黒・尾白)も可愛いけど、ときめきは…しなかったな…。
『十二国記』には、主従がたっくさん登場しますね。主従小説ですよ。
王と麒麟の主従だけを見ても、いっぱいですよ。雁国の尚隆&六太の悪友みたいな主従関係も良いし、慶国の陽子と景麒みたいな常に緊迫している主従関係も良いし、戴国の驍宗と泰麒の親子みたいな主従関係も良い。麒麟と使令の関係も良いよね。
人語を解する妖魔が家来ってのは素敵だ。
あと、各国の王と臣下の関係もグッド。国ごとに違っているところがまた魅力。雁国みたいに、家来が放浪癖のある主を追いかけ回すという日常も楽しめそうだし、慶国みたいに、未熟者の王を家臣一同が家族のようにして支えるというのも良い。
様々な主従関係を楽しめるというのも、『十二国記』の魅力の一つですよね。
様々な主従関係を楽しめるといえば、『銀河英雄伝説』。こればアニメしか観ていないから、ちょっとうろ覚えなんだけど…。
ラインハルトを主と仰ぐ二人の従者・キルヒアイスとオーベルシュタイン。どちらもラインハルトの片腕的存在だけど、ラインハルトの親友でもあったキルヒアイスと、あくまでも皇帝としてのラインハルトに仕えているオーベルシュタインの違いは大きい。けれど、どちらもラインハルトの為に生涯を捧げたわけで、オーベルシュタインのことは嫌いだったけど、その最期には感動したタミであります。
ラインハルトは皇帝だから、他にも家来はたくさんいます。どの人もラインハルトに忠実で、しかも一人一人しっかりとした個性やドラマがある。あたかも大河ドラマを観ているような錯覚を覚えてしまう。改めて作者の筆力に驚嘆します。
ミッターマイヤーとロイエンタールの関係も好きだな。あれは主従関係じゃなくて、あくまでもお互いが最大の理解者である親友同士といった関係なんだけど、ラインハルトとは揺るぎない主従関係によって結ばれているわけで。
死の間際、ラインハルトが、かつての自分とキルヒアイスのような揺るぎない友情を、自分の息子とミッターマイヤーの息子(本当はロイエンタールの息子)に望んだのも、主従関係である前に親友であるという強い絆を後世の為にも願っていたわけで…。
改めて「主従関係とは何ぞや?」「ただ単に仕えるだけで良いものなのか?」ということを考えさせられますね。様々な主従関係を登場させた『十二国記』以上に、主従という関係に哲学のようなものを盛り込んだ作品だと思います。
『ファイアーエムブレム』は、『紋章の謎』と『聖戦の系譜』をプレイしました。
前者は…かなりうろ覚えですが、これも主従がたくさん登場しますね。
主人公マルスは、アリティアの王子。王子なんですけれど、アカネイアの属国(悪い意味で捉えられちゃうかな。もしくは衛星国…?)なんで、アカネイアの王女(後、王妃)ニーナの従者的身分なんですよね。ニーナをリーダーとして敵と戦うわけです。
アカネイアは聖王国で、たくさんの国を従えています。プレイ当時、「何でマルスは王子なのにニーナを敬うんだ?」と疑問に思っていたのですが、この世界ではそういうことらしいです。国にも位があって、アカネイアがそのトップに立っている。だからこそマルスは王子とはいえニーナに敬意を払う、と。まぁ、未だにちょっと理解しきれていないところもあるんですが、そういうことなんでしょう。
後者も、同様ですね。一番偉いのはグランベルという国。その中に、シアルフィやらユングヴィやらがあるわけで。前編の主人公は、シアルフィ公国の公子シグルドで、グランベルの王様に仕えている形になるわけです。
何かと複雑なお話でしたねー。なんせゲームを買った当時まだ小学生だったんで、難しすぎて分からないこともあった。まぁ、『聖戦の系譜』は最近もプレイしたからちゃんと理解していますが。
でも、王女を守る騎士(王女とは、『紋章の謎』ではニーナのこと、『聖戦の系譜』ではディアドラのこと)といった構図には憧れましたね。うん、凄くドキドキした。『聖戦の系譜』は、別の意味でもドキドキしたけど。凄く焦ったけど。(だってディアドラの夫は…)
ハイ来た。『吸血姫美夕』。
これは漫画を途中までしか読んでいないわけだけど。吸血姫として生きる美夕と、彼女に血を吸われて従者となった神魔(人の形をした妖怪みたいなものだよ)のラヴァ(西洋出身)の物語。
ご主人様が見目麗しい少女吸血鬼で、従者が普段は仮面によって素顔を覆い隠している上黒ずくめであるが実は美青年という主従関係。これに萌えないヤツはいない。
ラヴァが美夕に従うのは、彼女に血を吸われたから。けれど、魔手術(あ、違ったっけ。これは幽白だっけ)によって本来の神魔に戻ったものの、結局ラヴァは再び美夕と共に生きていく道を選ぶ。それは、美夕の悲しみも何もかもを知り尽くしてしまっているから――。
……なんか欲しいな。こういう従者。強いし。色男だし。あー餓えてるなー私。
今日は、アニメ版『ルパン三世』を観ました。
前にも見たお話なんですけどね、ルパンが銭形警部に捕まって刑務所に入れられるという内容でした。
ルパンは、逮捕される際に麻酔銃か何かで撃たれました。もしそれが実弾だったら間違いなく死んでいます。けれどあえて実弾を使わずに、とっつぁんはルパンを捕まえました。
ルパンには、それが屈辱だったんですね。だからこそ、ルパン流の復讐――死刑執行の数分前に脱獄してやろう、と。
ルパンはその為に刑務所の中で一年間大人しくしていたんです。その間とっつぁんは、いつルパンが逃げ出すものかとそわそわそわそわ。次元はルパンを信じて待つものの、さすがに一年も経つと、だんだん心配になってきます。幼馴染ですからね。
それで、とうとう我慢できずにお坊さんに変装して刑務所内に潜入。ルパンと再会するんですが、ルパンは次元の協力を拒み、自分一人の力で脱獄を試みます。
死刑執行20分前。ルパン、逃走。さすがのとっつぁんも、ルパンの行動を読めたものの脱獄を阻止することはできませんでした。っていうか、むしろ脱獄を喜んでいました。とっつぁんは、ルパンをとても可愛がっているからね。
だいぶ前のアニメなんですが、近年の映画でよく見られるようなヒーローとしてのルパンではなく、あくまでも盗賊としてのルパンでした。受けた屈辱はそのまま返すといった感じで、なかなか手厳しい。単に負けず嫌いなわけではなくて、「目には目を、歯には歯を」というハンムラビ法典みたいな考えを持っているわけです。
ただ優しいだけじゃないのね。ルパンの意外な一面を見た気がしました。
結局一年間も投獄されていたので、一年前に隠しておいた財宝を結局失ってしまったわけですけどね。だからといって過ぎたことをいつまでも悔やむようなルパンと次元ではありません。
二人は、自分の運命を賭けることを楽しんで生きているんです。もし死ぬことになっても、それは自分が運命相手の賭け事に負けたからであって、後悔はしない――と。ルパンが、すぐに脱獄せず、一年もの間待ち続けて死刑執行直前に脱走するという賭けに出たのも、その為なんですね。
ところで、この次のお話でいよいよ五右衛門が登場します。この頃はまだ敵です。っていうか、キャラがちょっと違います。今と昔の五右衛門のギャップに、思わず噴出してしまいます。