忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/11/22 08:52 |
漢臣も良いキャラしているよね。一人称が「オイラ」だし。
『桃花源奇譚』の3作品目『月色兵陽楼』、やっと読み終わりました。

ぎょくどおぉぉぉ――っ!!

殷玉堂への愛の炎が点火しかけました。危ない危ない、私は希仁さん一筋(?)なのに。

「楽しかったのさ…」ってところで、ハートをずきゅーんとヤラレちゃいました。「暗殺者」という言葉が示す通りの、冷酷残忍で人との接触を好まないという性格の玉堂が、何故戴星と一緒にいると心が浮かれるのかという疑問の答えを自力で見出したときのシーンには、何だか泣けちゃいました。しかもやっと自分の気持ちを素直に認められたそのときに、多数の刺客と対峙することになって、物語始まって以来初めての深手を負わされて…。このまま玉堂が殺されちゃっていたら、マジで泣いていたかもしれません。けれど、既に作中で当然と化している、偶然という名の運命によって導かれ、玉堂は史鳳と再会し、さらに彼女と行動を共にしていた謎の盲目の老女とも出会い、自身もまた戴星や希仁、宝春らと同じ数奇な運命によって翻弄されていることになるのです。
でも運命とは皮肉なもので、漸く戴星が母と思しき人物のすぐ傍まで来たときに、またもや刺客と対峙することになり、史鳳達を乗せた船は出港…さらに宝春が、事故とは言え玉堂によって傷を負わされ、事態はさらに悪化。思わず宝春が老陶のように消え失せてしまうのかと不安になり(主人公だからすぐには死なないとは分かっていても)、あのラストシーンにはかなりドキドキさせられました。
李夫人の前で宝春を傷つけてしまったことで愕然とし、自暴自棄になる玉堂。そんな彼に怒り狂うホニャララさん…(ヤベッ!名前忘れたぁ!!)今後の展開がかなり気になります。女ばかりの船に乗せられた上恨みまで買うことになった玉堂さん、これからどうなることやら。
宝春の容態も気になるところですね。母との再会より宝春の救出を優先した戴星と、宝春を見捨てようとした漢臣との亀裂も気になります。そして何よりも気になるのは、希仁さんと史鳳さんの関係。史鳳さんのことは好きだけど、希仁さんだけは譲りたくない…!!(何だソレ)
ところで、宝春と戴星ってどうなるんでしょ。戴星は宝春に密かに恋しているみたいだし(無自覚)、宝春も戴星のことが凄く気になっているみたいだし(こちらも無自覚)。でも戴星はいずれ皇位を継ぐかもしれないわけで、宝春は宝春でこの世の人間ではないわけで…。

ああ、気になる。
PR

2007/01/31 15:41 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)
どぽむ。
遂に読み終わりました――『桃花源奇譚』の第2巻『風雲江南行』。
読むの遅すぎですね。あはは。
なんと戴星と玉堂が一時休戦した挙句一緒に川に飛び込んで姿を眩まして、うわぁーこれからどうなるんやろーって、凄く楽しみです。

2007/01/17 21:10 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)
寝起きの彼は瞼がぷっくりしているんですって。

桃花源奇譚』の第一作『開封暗夜陣』を読み終えました。
旅芸人の娘・陶宝春、ワケあり公子・白戴星、若き落第挙人・包希仁のお三方――遂に合流!! いよいよ本格的な珍道中だなぁーって、わくわくします。

先程、さっそく第ニ作『風雲江南行』を読み始めました。
牢内でいきなり喧嘩を始める宝春と戴星。その二人の間にやんわりと仲介に入る希仁。絶妙なトライアングルですね♪
腹が減ったと喚く戴星、その戴星を叱りつける宝春、ずっと眠りっぱなしだったものの漸く目覚めて二人の喧嘩を止める寝起きの希仁。思わず噴出しました。何でこのお三方は私のツボを刺激してやまないのだろう。


2006/12/16 13:19 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)
遥かなる桃源郷を求めて…。
久々に『十二国記』以外の小説についてのトークを。

ただ今ずっぱまり中なのが井上裕美子先生による『桃花源奇譚』。中国ファンタジーです。時代は宋…だったかな。
まだ『開封暗夜陣』しか読んでいないけれど(しかもまだ途中…)、今の時点で既にハマってしまいました。

漢文で習った人も多いのではないでしょうか――陶淵明の『桃花源記』。それに纏わる物語です。
桃花源の民の末裔と言われている少女・陶宝春、天子様の血を引く公子・白戴星、そしてわざと科挙に落ちた若き秀才・包希仁。この三人の珍道中。まだ途中までしか読んでいないから、今後仲間が増えるかもしれないけれど。

読みながら自然と顔がニヤけています。だって、戴星と希仁との妓楼でのやりとり――ニヤけないでいられようか!?そういう色町での遊びに慣れているんですってよこのお二方!!もうとんでもない!!一体いくつだよ。え、まだ10代!?なんかいろいろと凄いよ!!
って感じで興奮するような読者はひょっとしたら私だけかもなぁーと思いながら楽しませていただいております。そして、そんな女の扱いにはある程度慣れている筈の戴星が、宝春(彼女のようなタイプの女性は実は戴星にとっては初めてらしい / 笑)にはちょっとばかしたじろいでいるというシーンでは、思わず想像してまたニヤけてしまう。あぁ~誰か私の笑いを止めてくれぇ~。
今のところ一番好きなキャラは希仁。なんかね、某ゲームの荒法師殿を思い起こさせるのですよ彼は。ネオロマンス男です。希仁が荒法師なら、戴星は同じゲームに登場するあの人か。判官様か。まぁ、戴星の方が利発だけれど、性格は似ているな。宝春は、『後宮小説』の銀河っぽいなぁーと思いました。…ちょっと違うかな。銀河の方がまだ度胸が据わっているかな。
他にも、殷玉堂が結構好きかも。暗殺稼業を営んでいる方ですが、結構人情があるような。ぶっきらぼうで、厭世的で、冷酷だけれど、宝春のことをちょっと案じたり。まぁ、まだ全貌は明らかになっていませんからこれ以上のことは分からないけれど。

もっと宝春と戴星と希仁のやりとりに楽しませてほしいなぁーと思いながら、また続きを読みたいと思います。

2006/12/14 23:46 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)
続きが気になるのでいつかは読んでみたいのだが。
今日は『月の系譜』について語りたいと思います。だいぶ前に読んだ小説なので、内容はだいぶうろ覚えですが。

主人公は、山吹泉という名の少女。この名前、気に入っています。「黄泉」をイメージしたもので、格好良いですよね。

平凡な、けれどその平凡さに厭きている女子高生の泉。そんな彼女が通う高校に、あるとき榊という音楽教師がやって来ます。美形で、生徒間での人気が高い榊ですが、泉は榊に対して何故か嫌悪感を抱きます。そして榊自身も、何かと泉を挑発します。榊への憎しみを募らせていく泉ですが、しだいに自分の中の変化に気付いていくことに。そしてあるとき、榊は真の姿を現します。頭に角が生えた異形の存在「鬼」――その榊から「常世姫」と呼ばれ、胸に打ち込まれた楔を除かれ、泉は遂に自分が人間でないことを思い出します。けれど、彼女が取り戻したのは記憶のほんの一部。泉は愛する家族や友人と別れ、自分に関する彼らの記憶を消し去り、榊と共に平凡だった日常を去ります。「常世姫」としての記憶を取り戻す為、そして大切な目的を果たす為に。

――という感じかな。物語の内容は。
榊から「姫様」と呼ばれる存在であるものの、泉の正体である「常世姫」が一体何なのか、泉自身にも分かりません。しかも、榊から敬われる存在でありながら、榊は何かと泉を挑発したり、苛立たせたりします。榊が求めているのはあくまで泉の内に眠る「常世姫」であって、人間としてのしがらみに縛られた「山吹泉」ではないから…。泉と榊とのやりとりは、主従関係でありながら常に空気が張り詰めていて、緊張感が漂います。榊を憎む泉、泉の怒りをわざと増幅させる榊。けれど泉にとって榊の存在は大切なもので、彼なくしては本懐を遂げられない。そして榊にとってもまた、自分の望みを叶えられるのは泉ただ一人だからこそ彼女の為に働く。そういう、愛情とは別種の絆によって結ばれた奇妙な主従関係の二人です。泉と榊は。
物語が進むにつれ、泉はかつての自分・常世姫が失った力と記憶を取り戻し、離散したかつての従者達とも再契約していきます。新たに仲間として加わった付喪神の乙姫は常世姫だけでなく人間としての泉のことも慕っていて、だからこそ泉自身も乙姫には絶大なる信頼を寄せます。続いて従者となった鬼の阿夫利は泉とは友情で結ばれ、さらに人間としての泉に恋をする。人の身でありながら唯一泉の従者として認められた真澄は、常世姫の人間くささに戸惑いつつも忠義を尽くし、泉自身もそのような彼を結構気に入っている――これら三人の従者に比べ、一の従者である筈の榊との関係に変化はなく、泉は相変わらず毛嫌いしているようです。嫌われ者だな、榊は。

乙姫は、市松人形に宿っています。パッと見た感じでは、人形が動いたり喋ったりしているので不気味ですが、乙姫は泉に対して従順で、甘やかしすぎるところもあるので、凄く健気で可愛い。人形なのに妙に人間くさくて(っていうか一応神ってことになるのかな…)、泉に感情移入している所為か、榊に対しても厳しい態度をとります。そこがまた良い。乙姫は、本当に泉のことが大事なんだなぁーって思います。

阿夫利はかなり格好良い。その正体は人間の魂を喰らう鬼で、喰らった人間の身体を自分のものとする為、外見は普通の人間。性格も、とても人間くさくて、陽気で、人懐こい。人間に感情移入していて、本当は凄く優しい鬼だと思います。その為か、人間としての泉に対しては、榊がどうも毛嫌いしているようなのに対し、阿夫利は好意を寄せています。従者というよりむしろ良き友人といった感じです。主従関係であると同時に友情という絆によって結ばれていますね。そして友人として接するうちに、やがて阿夫利は人間としての泉に恋をする。でも常世姫としての力と記憶を取り戻す度に、人間の泉は消えていき、常世姫としての人格が強くなっていく――その様子をすぐ間近で見ながら、阿夫利は何を考えていたのか。愛する人の喪失をどうすることもできない苦しみってヤツですか。なんか自分で書いていて照れくさいな。

真澄さんも結構好きだぁー。どれほど完璧っぽい人間でも、やはり常世姫の前ではただの人間に過ぎない。泉と真澄さんのやりとりを見ていたら、どうしても人間としての限界を感じさせられてしまう。それでも真澄さんは自らの意志で泉に従うことを決意し、泉もまた彼のそのような決意を認めた。榊や乙姫、阿夫利との主従関係とは違う、凄く新鮮な関係だと思います、泉と真澄さんは。真澄さんのような、いかにも完璧に近そうな人が、異形の者達を目の前にして戸惑う様は、結構可愛いです。

榊も好きなんです。常世姫の忠実な従者で、でも泉には厳しい。他の従者達とは違って一切私欲を見せない、けれど彼が常世姫に従う理由は、自分自身の望みを叶える為。意外と健気なところがあって、でも全く感情を表に表さないところが、さすがというか…。未だに実体を把握しきれていないキャラなんだけど、彼が少なくとも泉より劣った存在だということ、常世姫には決して逆らわないということは分かる。常に緊迫しているけれど揺らぐことのない泉と榊の関係は結構好きです。


『月の系譜』シリーズは完結したってことになるのかな。結局泉の常世姫としての完全なる覚醒と阿夫利の離脱(常世姫の裏切りと泉の消失が原因)で、物語は終わりました。続いて始まったのが、『櫻の系譜』シリーズ。でもこれは、一巻の『夢弦の響』しか読んでいません。私は異形の者サイドのお話の方が好きだし、どうも『櫻の系譜』の主人公二人はBLっぽいような雰囲気なので、ちょっぴり拒否反応…; でもいつか読みたいです…でないと結末が分からないし…それほどBL的要素が濃厚という感じではないし(ただ友情が濃すぎるという感じがするだけ)…。

2006/11/16 23:28 | Comments(0) | TrackBack() | その他(小説)

| HOME | 次のページ>>
忍者ブログ[PR]